その展示会に連動して出版されたこの本ですが、単なる図版本ではありません。数々の品をご紹介する美しい写真とともに、手仕事から見えてくる心豊かな暮らしとユキさんご自身のライフスタイルも紹介され、読み物としても楽しめるものになっています。
掲載されているものの中には、王侯貴族が使った華麗な装身具もあれば5歳の子どもがひたむきに作った刺繍作品もあり、どれも、ユキさん独自の視点で選び抜かれた「心ある物」たちです。またこの本自体も、手間暇を惜しまず、心をこめて作られています。
繊細な手仕事にうっとりしながら眺めるのもいいし、レースの布から透けて見えてくるヨーロッパの歴史に思いを馳せることもできれば、非常に魅力的な「人」のあり方も浮かんできます。
喜びって何だろう、幸せって、豊かさって・・・? いろいろな思いを投げかけてくれる本ではないかと思います。
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