昨日の午後、西武池袋本店6階のアート・フォーラムで開催中(28日まで)の、
土屋典康さんの作陶展に行ってきました。
世界各国の美術館に作品が収蔵されているような方なのですが、
土屋さんの作られるものには
偉そうにあたりを睥睨するような感じはなく、
人々の暮らしに寄り添うやさしい雰囲気が漂います。
大きめの壺などは、
そこにあるだけで周囲の空気の色合いまでが変わっているようで、
ひとときをゆっくりその傍で過ごしたくなりますし、
食器をみれば、わくわくして
そこに盛りたいおいしいものがいくつも浮かんできたりします。
あんなものたちに囲まれて暮らせたら、どんなに幸せでしょう。
土屋さんも奥様も会場にいらして、
とても優しく接して下さったのも嬉しかったです。
そして夜は、御徒町の鈴本演芸場へ。
桂ひな太郎さんの独演会を聴いてきました。
ひな太郎さんの噺を聴かせてもらうようになって、二年程でしょうか。
いつ聴いても、みるみるその世界に引き込まれ、
情景や人の姿がいきいきと立ちのぼって、
すっかり、自分もそこへ行ってきたような心持になるのが不思議です。
言葉の響きも心地よくて、うっとりと堪能して帰ってきました。
美しい陶器も素晴らしい話芸も、
からだの中の、
踊りを観た時とはまた違うところがとても気持ち良くなり、
いいものに触れると寿命が延びると信じた先人の気持ちが
実感として理解できる感じがした一日でした。
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